向日葵や笛吹き男と子ども達
シャワー浴ぶ敬語の少し取れてきて
鍔反りし月命日の夏帽子
水撒きの父へ夕刊渡しをり
足跡の白く乾きし晩夏かな
おしやべりな凌霄花より垂るる
ハンカチを丸め昨日を無きことに
スプーンに寄り添ふフォーク星祭
※「星祭」は秋の季語ですが、本日は七夕なので使用しました。
階段のかたちの影や夾竹桃
懐かしき顔ぶれ七月の句会
ダンサーの奇妙な笑顔大噴水
形代を流す小暗き鳥のこゑ
鬼百合や母恋ふ声の響きゐる